季節は移り変わり、秋を迎えました。
山の色は変わり、空気の透明さが増したように感じます。
 
今月は、匂いを感じる「嗅覚」のお話です。長くなるので、10月と11月に分けてお話したいと思います。
子供たちへ向けた「香育(こういく)」授業の始まりも『匂いを感じるのはどこでしょうか?』という質問から始まります。元気な声で『鼻~!』と、指までさしてくれます。教わらなくても自分で感じる感覚は、成長の過程で身に付く経験から学ぶことですね。
 
アロマテラピーはその嗅覚という伝達経路を使います。香りを感じると、瞬時に変化する感情や心のあり方、気持ちの変化、また懐かしく感じる記憶、快・不快の情動を感じられることでしょう。それはなんとなくとか偶然なことではなく、嗅覚のメカニズムによって起こることです。
 
私達に備わっている五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)のうち、嗅覚だけは他の四感とは違う伝達経路を歩みます。鼻から吸い込まれた香りの成分は、鼻の奥にある嗅上皮に受け取られ、嗅覚の伝達経路を経て、脳の中心部分に伝えられます。(鼻の場所から考えると、脳の中心部分に届く場所に鼻があるという構造も納得できます。)
脳の中心部分は「大脳辺縁系」と呼ばれ、そこから大脳新皮質の嗅覚野という場所で香りが認知されます。大脳辺縁系には海馬という記憶の場所もあります。2年前に『認知症予防にアロマテラピー』とブームになった理由も、この嗅覚の特別な伝達経路のおかげです。
 
その大脳辺縁系が香りを感じることで、心身の変化がどうなるかというお話の続きは、来月で。アロマテラピーに限らず、秋の香りを感じる暮らしをお楽しみくださいね。

 

DSCF1960 
 
優box~アロマテラピーサロン・アロマテラピースクール
サロンHP http://youbox-salon.com/
スクールHP http://youbox.jp/小野美樹プロフィール
AEAJ認定アロマセラピスト、アロマテラピーインストラクター
優box主宰(2008年~)
「アロマテラピーのある暮らし」を楽しく伝えるために日々奮闘中。
2015年7月、道南初のAEAJ資格認定校としてアロマテラピースクールを開校。

********

2015年9月発行 Ran 掲載コラムより

連載コラム バックナンバーはこちら